歴史探訪 古代の風が香る”ひながたの宮”<大毛神社>

広報部会お知らせ
2月の祈年祭の模様

大毛という地名の由来は、大御饌(おおみけ)が変化して大毛になりました。御饌(みけ)とは神へのお供え物で、大御饌とは農作物が良く採れるという意味です。
つまり、古くから大毛をはじめ田所や高田は、この地域が農業に適し肥よくな土地であったことが地名から理解できます。

その大毛地区で氏神様として崇められているのが大毛神社(中大毛)です。また、地区内には大毛神社の境外末社として神明社(東大毛)と天神社(西大毛)があります。大毛神社の祭神・大御食津姫命(おおげひめのみこと)は食物の神で、古事記の中でも食物の神として描かれています。また、神明社は天照大神、天神社は菅原道
真公が祀られています。

言い伝えによると「大和朝廷からこの地に、五百木入姫(いほきいりひめ)と称された高貴な姫が輿入れされた」とのことで、五百木(いほき)は神道で用いられる榊(さかき)に通ずることから、その姫は神に仕え祈祷などを行っていたと考えられています。

 神社の近くにある五百入塚(現在の読みは:字名、いほりづか)は、五百木入姫の古墳と考えられ、この塚から古代の人形が出土したことから、後の世に大毛神社が「ひながたの宮」とも称されることになったと伝えられています。また、人形は全国各地に流し雛などの風習があるように、災難の身代わりや厄祓い(やくばらい)などに今でも用いられています。

五百入塚の全景
五百入塚にて祝詞奏上

広報部会の関連記事

© 葉栗連区地域づくり協議会